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ひげ先生
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中区富塚町で内科・呼吸器内科・アレルギー科・糖尿病内科・小児科を標榜し、大人から子供まで総合診療をしているクリニックです。呼吸器・アレルギー専門医。田町第一通りで先代が約30年診療をし、平成22年2月に現在の地へ移転しました。呼吸器・アレルギーの専門診療のみならず、何でも診れる内科医を目指して日々もがいています。
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2017年07月10日

新しいインフルエンザワクチンの話題

新しいインフルエンザワクチンの話題梅雨明け間近で蒸し暑い日が続き、体が熱さになかなか慣れず体調が優れない方も多いのではないでしょうか?
さて、今回は、冬の代名詞であるインフルエンザですが、ワクチンの予防効果に関する新しい報告があったので紹介いたします。
鉛筆 日本のインフルエンザワクチンは、卵から病原ウィルスを培養生産する方法で作られる不活化ワクチンなので完成までに最低でも6ヶ月はかかります。一方、米国では、卵の成分を含まない遺伝子組み換え技術で作られるリコンビナントインフルエンザワクチンというものがあります。これはインフルエンザワクチンを培養する必要がないので2ヶ月ぐらいで大量に製造できるのです。米国ではすでに3価のリコンビナントインフルエンザワクチンがあって18歳以上で承認されています。

本4価リコンビナントインフルエンザワクチンが、卵を用いて作製された4価不活化ワクチンと比較して、インフルエンザの発症予防効果が優れていた、という報告が、世界的権威のある雑誌であるNew England Journal of Medicineからつい最近でました(N Engl J Med 2017; 376:2427-2436)
本 2014/2015年冬季シーズンに50歳以上の9000例ほどを対象にした試験で、ワクチン接種後のインフルエンザ様症状の発症率を比較しています。
 結果は、インフルエンザの発症率がリコンビナントの群で2.2%不活化ワクチン群で3.2%で、リコンビナントワクチンの方が不活化ワクチンと比べてインフルエンザ発症率が30%低かった、という内容で、B型インフルエンザに対する効果には差がなかったが、A型インフルエンザに対する効果がリコンビナントの方で高かった。
とのことです。
本発症率が2.2%と3.2%ということで、ちょっとともに低いような気がするし、そんなに差がないのでは?って思ってしまうのですが、A型インフルエンザの発症に関してはH3N2型(A香港)に対する有効性のようですからちょっとでも有効なようで、しかも安全であれば、こっちの方がいいのでは?って思ってしまいます。
本インフルエンザワクチンに関しては、あと生ワクチンってのが米国ではあって、2003年より認可されています。注射じゃないので痛みがないですし、効果も5-17歳のこどもについては1万人以上に試験的投与がなされ、約87%でインフルエンザの予防効果が見られ、18-49歳の健康な大人については、発熱・上部呼吸器症状といった 重いインフルエンザの症状を軽減させる効果が見られた、とされています。

以上、季節はずれですがインフルエンザワクチンの話題でした。参考になれば幸いです。 中野内科クリニックより



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